整形外科専門医、脊椎外科指導医が「せぼね」と「ひざ」の病気を中心に診療しています。

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病気の話

ひざの病気について(その2)

整形外科部長 川又 朋麿

膝疾患の症状

ひざの変形は若いころにひざの靭帯(じんたい)や半月板をけがした人にみられます。しかし多くの人はこのような原因が思い当たらず、中年以降に自然と発症してきます。軽症のうちは、ひざの曲げ伸ばしが、し辛くなる程度です。正座が難しくなりますが、無理して曲げ伸ばしをしなければ痛くありません。そのうち歩き始め、階段昇降、立ち座りの動作で痛くなるのが特徴です。しかし歩き出してしまえば余り痛くありません。

O脚が進行し変形が目で見てわかるようになると、症状は重症になっていることが多いようです。ひざがしっかり伸ばせない、和式トイレは辛いなどといったように、ひざの屈伸に支障がでてきます。さらに階段昇降では手すりが必要になり、平坦なところも長歩きが難しくなってきます。楽しいはずの旅行や買い物が苦痛になっているかもしれません。

前述のように多くの場合、ひざの内側に痛みがみられます。盛り上がった骨の棘(とげ)を触ることができ、押すと痛いかもしれません。また水が溜まってくる人もいます。水が溜まると関節全体に重苦感がみられ、特にひざを曲げたときに苦しさが増します。溜まると苦しい水ですが、実は軟骨が磨り減り摩擦が大きくなった関節の動きを滑らかにするために必要な潤滑油の役目もしています。原因である関節表面のゴツゴツが改善されなければ、いつまでも潤滑油は作られ、水腫(水が溜まること)が続きます。

ひざのトレーニング

膝周囲筋(大腿四頭筋:ももの前面の筋肉)の筋力トレーニング

トレーニングの方法と注意点

  1. トレーニングをしている筋肉を意識して、訓練を行いましょう。
  2. 5秒ほど力を入れ、2〜3秒力を抜く。これの繰り返しです。ただし呼吸を止めないようにしましょう。
  3. 20回を1セットとして、1日に3セットを目安に行いましょう。
  4. 病気の治療中の患者さんは、医師・理学療法士の指示に従ってください。

セッティングエクセサイズ

  1. 仰向けに寝て、タオルを丸めたものを両膝の下に置きます。
  2. 膝の裏側でタオルを押しつけ、踵を挙げるようにして、膝を伸ばします。これを左右交互に行いましょう。

下肢伸展挙上エクセサイズ

  1. 仰向けに寝て、片方の脚は膝を曲げて、立てておきます。もう一方の膝を最大に伸ばした姿勢で、踵を床から10〜15p浮かせます。あまり高く挙げる必要はありません。5秒間この肢位を保持した後、ゆっくりと下げます。脚を挙上しているとき、背中が反らないようにしましょう。
  2. 左右を20回ずつ続けましょう。20回の挙上が容易に行えるようになったら、足首におもりを乗せましょう。まずは500gから開始し、最高で体重の1/6ぐらいのおもりが挙上できるようになりましょう。おもりは水・米・砂糖など家庭にあるものをタオルで足首に巻くだけで構いません。足首におもりをつけると膝が痛い場合は、膝に巻いてください。

セッティングエクセサイズ2 (いすがあれば、日中どこでも行えます。)

  1. いすに深く腰掛け、片脚をゆっくり伸ばします。5秒間保持した後、ゆっくり下ろします。左右を交互に20回ずつ続けましょう。
  2. 下肢伸展挙上エクセサイズと同じで、容易に20回挙上できるときはおもりを追加しましょう。

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